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2011年9月12日月曜日

10年目の9.11に日本を考える

ニューヨークに10年目の9.11が暮れようとしている。世界貿易センタービルの二棟が聳えていた空には、まだぽっかりと穴が空いている。地上も相変わらず工事が続く。

当時現場に駆けつけ被害者捜索に当たった消防士、警察官、ボランティアは有害物質に曝露、約5年目位から癌などの発症が増えたと言われている。連邦政府の救済基金は2003年に失効。その後の申請は補償されていない。また、呼吸器系、骨格筋系の疾患は援助の対象になるが、癌は因果関係が証明されていないとして置き去り状態だ。

4万人以上の作業従事者の内、1,020人が何らかの疾患で亡くなっている。作業と癌との因果関係を証明するには何十年もかかるというが、最近のある研究では作業に当たった人々の癌発症率はそれ以外の対象者に比べ、19%高いという結果も出ている。

どこかの国の今はどうだ。自治体職員は放射能被曝の危険を省みる暇もなく被災地を駆けまわった。更に9.11と異なり被害者の被曝はまだ続いている。住人のみでなく、生活困窮から選択の余地なく福島第一に連れて来られ、補償の可能性も見えないまま死と向き合い過酷な労働を強いられる人々がいる。

既に震災から半年が経つ。9.11から何を学べるだろう。今から補償を確保できるよう皆で支援しなければ、9.11が到底及ばぬ無数の被害者を見捨てる事になる。


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